介護業界でのキャリアパス制度とは

仕事を続けるのであれば誰しもキャリアパスを考えるでしょう。そのような想いを受け、介護の現場でも近年はキャリアパス制度の導入を行う企業が増加しています。まだこの制度は十分に浸透していないこともありますが、制度の概要を理解し、この仕組みを自分のケースにどのように活かせるかを考えておくことは、今後転職を考える際や自身のキャリアを積んでいく時に非常に有利になるでしょう。

従来、介護職員が持つ知識や技術は各事業所および施設でしか共通しませんでした。しかし、キャリアパス制度ではそれを共通の尺度で評価することで人材育成を進めることができます。こうした制度の導入が進められた背景には、経験の積み方が多様化してきたことに由来しています。介護の現場で介護士の仕事を好む人や、相談員となって高齢者の日々の生活を支えたい人もいれば、ケアマネージャーやヘルパー、グループホーム職員、ひいては管理者として働きたい人など、様々な働き方が存在します。制度の導入により、事業所としては、職員のモチベーションがアップし、転職率を下げて定着率が向上するメリットがあのです。

また、数年の間に一度大幅に改められる配置転換や人事異動の際に、職員の意向を汲む形での異動にもこの制度は活かすことができます。さらに給与決定や査定の際の評価材料にもなり、適切な評価につながって処遇が改善するという利点があるのです。転職する場合や就職の際も実践力を事業所に証明しやすくなるので、適正な待遇で採用されることが期待できるようになります。

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